誰かに感謝をするみたいなことが、ほんとに大切なんだなって『ラブライブ!』で活動されている同人作家さんへインタビュー! 第15回目はサークル「Fuu__taro」のたろーさんです。
たろーさんに気になるあれやこれを聞きました! 誰かに感謝をするみたいなことが、ほんとに大切なんだなってたろー |キクヨ – Spread the interesting Dojin works.
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たろー (Fuu__taro)

誰かに感謝をするみたいなことが、ほんとに大切なんだなって

『ラブライブ!』で活動されている同人作家さんへインタビュー! 第15回目はサークル「Fuu__taro」のたろーさんです。
たろーさんに気になるあれやこれを聞きました!

ペンネームの由来とサークル名の由来

ペンネ―ムの由来を教えてください。

僕のペンネームは……本名です。

そうなんですか。

はい。えへへ(笑)。本名です。

潔い。

なんか恥ずかしくないですか。ペンネームと名前が違うのって。

僕は恥ずかしくないです。

僕恥ずかしいと思ったんですよね。なんというのかな、漫画家の先生とかじゃないし。それようの名前がなくてもいいかな(笑)。呼ばれたときに反応しやすいっていうのもある。そう。けっこうメリットはあって。あいきゃんが年賀状をくれるっていうイベントがあったんですよ。ファンクラブの。名前書いてくれる。自分の。みんなペンネームにするか自分の名前にするか迷ってたんですけど、僕はたろーなんで、そのまま書いてもらえるし(笑)、なんならラジオに送った時も、あいきゃんにそのまま呼んでもらえる。これはかなりアド。

アハハ(笑)。

かなりのアド。これはあとで気づいたんですけど(笑)。で、しかも別に、悪い名前じゃないだろうと思っているので、これでいいかという感じです。あ、エゴサはしにくいですけど。

いいですね。でもひらがなにしていますね。

そうですね。少しは変えようかなと(笑)。

と言いつつ僕もひらがなですけど。

ひらがなのほうがペンネームはいいですよ。

読めるし。

書きやすいし。

サークル名は。

サークル名は「Fuu__taro」ですけど、あれは一番最初にテキトーにつけたツイッターアカウントをそのまま使ってるだけです。それもなんか考えればよかったんですけど、サークル活動をなし崩し的に始めちゃったんで。最初これでとりあえずいっかと思ってやったらそれになっちゃった。

テキトー。

でもそれも「ナントカ亭」みたいのつけるのちょっと恥ずかしくないですかー?

それは、僕はちょっと恥ずかしいと思ってます。

恥ずかしいですよ。

「サークルなんとか」とか「なんとか同盟」とか。

あーそうそう。サークル名で呼ばれることないし。

いや……ないですね。面白いサークル名だと呼んじゃいますけど。そうですね。僕もそういえばたろーさんのサークル名を認識してなかったです。

ツイッターのアカウントと同じ名前です。

『ラブライブ!』~『サンシャイン!!』

『ラブライブ!』はいつどんなきっかけで知ったんですか?

アニメ1期から入ってそのまま順当にって感じですね。観始めたのも、普通にその時アニメ全部観てたんでそのクール。その中で面白いなと思ったんです。で、μ’sはそこまでハマってなくって。ライブも行ってなかったんですよ。なんでちゃんとハマったのはサンシャインからです。

なんでサンシャインにハマったんだと思います?

ファーストライブのライブビューイングに行ったのがきっかけかなあと。いいアニメだなとは思ってたんですけど、なんの気なしにライブビューイングに行ったら、やっぱその「想いよひとつになれ」とかがやっぱすごい衝撃的で。こんなことあるんだなと思って。ライブ中に止めちゃうとかもそうだし、声優がピアノ弾いてっていうのももちろんそうなんですけど。いろんなものがすごい、一番最初のライブなりに完成されてて。すごいいいなと思った。で、それに気づいてよかったなあと思って(笑)。その日から同人活動を始めたんです。

同人活動ってのは、絵を描き始めたってことですか。

『ラブライブ!サンシャイン!!』の絵を描き始めた。

カッコいいですね。キッカケが。

そうですか(笑)。いや、ああいう体験が人生で初めてだったので。ちゃんとそういうライブに行ったのも初めてですし。ま、行ったって言ってもライブビューイングですけど。自分の中でなにかが変わって(笑)。すごい体験だったんですよ。ファーストが。

いいですね。人生を変えられてしまったってわけですね。

そう。でも何度も変えられますからね。毎回。行くたびに! それがすごいですよね『ラブライブ!』。

それがなかったら本を出してなかったかもしれない。

そうですよ全然。

感謝ですね。

感謝しかない。そうなんですよ。4thライブのあとにまた人生が変わってしまって。それまでは自分が見たいものとか、自分のために絵を描いてたみたいなところもあるし。自分の絵がどうなってくのか、俺がどれくらい上までこのツイッターで行けるのかみたいなのもあったんですけど(笑)。4thでやっぱりそういうのじゃないなっていう。もっと俺の絵でなにかできるんじゃないかみたいなことを思ってしまったんですよ(照)。誰かに感謝をするみたいなことが、ほんとに大切なんだなっていうのが。これはねえ自分でも笑っちゃうんですけど。まったくそんな人間じゃなくて。誰にも感謝したことがない。今まで人生で。でもあれを見て、そういうことが大切なんだなと思って、最近はちょっと人気投票のためにちょっと絵を描こうかなと思って。応援するために描こうみたいな、のをやってるんですけど。本来はそんな人間じゃない(笑)。そんなこと今まで思ったことない、思わない人間なんですけど。

はぁ~。すごいですねえ。

なんか、なくないですか。人に感謝すること。

ないです。

ないですよね? ないですよね(笑)。ないです。誰にも感謝したことない。

それはそれで面白いです。

(笑)。

そういう「感謝する」とかって僕はインタビューとかで見かけると「偽善的だな」と思ってたんですけど、実際にあるんですね。

そう。ほんとにある。僕も自分の言ったことを何かで見たら「こいつは偽善だな」って思うと思う(笑)。そうじゃない。

あるんですね。

だから感謝してるんです。

サンシャインに。

サンシャインに。

素晴らしい。いい話ですねえ。

おたくとかにも会わなかったわけじゃないですか。でも実際こうやって物理的に、会える人間がどんどん増えていくわけで。それはこれ(同人)をやらなかったらなかったはずの人生。よかったなって。

推し1

サンシャインでの推しは。

サンシャインは津島善子さんですね。

なにがよいですか?

なにがいいんでしょうねえ? ……なんなんだろう。難しい。ひとことで言えないですよね。津島善子は。なんか堕天使キャラみたいなことを言ってますけど、じゃあ堕天使キャラの一言で全部語れるかっていうと、堕天使キャラには似つかわしくない性格をしてるところもある。自己矛盾みたいなのを抱えているわけです。津島善子は。たぶん凡庸な、人間的な人間なわけなんですけど、津島善子は。それでも、飛び抜けてる部分もあって、そのいろいろなものを一言で言い表せない、いろんな性格を内包しているのが、まあでも人間的だなあと思う。すごい。で、津島善子は別に何かの問題が解決されたというのでもないじゃないですか。まあなにかしらはちょっとづつ解決されてるのかな。でも、根本的な問題に関しては津島善子はあまり解決されてないんじゃないか。別に津島はそれでもいいって思ってるというか。なんか他と違う性質を持っているなあという、ところかな。ですかね。そういうところが描いてて面白いところですね。

描いてて。

そう(笑)。で、顔がいいんですよ津島善子は。でも顔のよさが全然活かしきれてない。

そうですか。

どこにも活かしきれてない。だから「よく見たらこいつ可愛いんじゃね」みたいな感じなんですね。それがいい。変な女だけど、ちゃんと見たらめっちゃかわいいじゃん。それがいい。(笑)。

μ’sの推しは。

μ’sは西木野真姫を。

意外な感じが。

あ、そうですか。西木野真姫はまた違うこじれ方をしてる。まあでも顔がいい割に子供じゃないですか。すごい精神的に不安定なんですよね。西木野真姫は。描いてて面白い。

なるほど。μ’sのライブは見られたり?

μ’sのライブはひとつも見てないです。ファイナルに行きたかったんですけど、ちょうど入社式に被ってしまったんで、行けなかったんです。でもPile様のライブには行きました。2回行ったんですけど。1回は武道館のやつ。えみつんが来たんですよ。もう一つは武道館じゃなくて、それで初めてライブでスノハレ見たんです。

推し2

中の人で好きなのは誰ですか。

小林愛香さんと伊波杏樹さん。一応一番推しは小林愛香さん。

それは顔がいいからですか。

顔もいい。顔以外もいい。まあ顔がいいですね。まずは。あいきゃんの生き方は「愛」がベースになってるんだって言ってるんですね。インタビューとかでも。写真集の「愛香」のキャッチコピーが、えっとなんだっけな。あっそう。「人を愛し、愛される人になる――それが、愛香」っていうキャッチコピーだったんですよ。それが面白くて(笑)。面白い、いいキャッチコピーだなと思うんですけど、ほんとにそうで、あいきゃん自身が、人に愛されなければいけないし、人を愛さなきゃいけないって思ってるんですよ。そういう心情をね。だからファンに対しても。まあファンキモいじゃないですか。

(笑)。

マジで(笑)。もし俺が声優であんなヤツらファンだったら「なにお前ら!?」みたいになっちゃうけど、やっぱり愛さないといけないし、愛されて初めて、愛して初めて、愛されるっていうのがあるわけ。もう宗教です宗教(笑)。で、そういう子が頑張っていろいろやってるわけですよ。自分の身の丈に合わない目標を持って努力していってるっていうのがすごいな~。みんなすごいんですけどね。あいきゃんは特に、そういうなんか同士みたいな感じになんか変換されちゃう。なんか応援したくなった。すごい。今回の総選挙(※「Aqours 4thシングル センターポジション総選挙」のこと)も、普段一位になりたいとか、ああいうこと言わないんですね。遠慮してるから。でも今回ちゃんとああいうデカいとこで批判が来るのもわかってて、そういうこと言ってるわけ。しかもきんちゃんとかも同じこと言ってて。仲いいのに。それすごいなと思って。今回はそれを応援してあげようと思って。その応援したいっていうことが、こう推しにつながっている……感じです。


伊波杏樹さんは。

伊波杏樹さんは、僕がファースト初めて見て、なんて顔がいい女なんだと思って(笑)。朝ドラのヒロインみたいじゃないですか。NHK顔! NHK顔がけっこう好きなんですよ。健気でひどい目にあっても頑張るみたいな顔立ち(笑)。実際には伊波杏樹さんはひどい目に合わないですけど。顔が好き。毎回プレゼンテーションがあるじゃないですか。それも毎回感動しちゃってねえ。ほんとに。あれを聞くと頑張ろうと思うんですけどね。

顔が好き。

顔が好き。どんどん顔がよくなってゆく。びっくりしちゃう。本当に。

絵はいつから

絵はいつから描いてるんですか?

厳密に定義するのは難しいですねえ。みんなは一般的にどういう定義で答えてるんでしょうね。

例えば、落書きはしていたけど、漫画を描いたのはいつだとか、本を出したのは、同人をやり始めたのはこの時からですみたいな、そういう答えがありえます。

とすると、大学一年のときにゲーム制作サークルに入って。デジタルの、ノベルゲームとかシューティングゲームとか。お絵かきする人とか、プログラミングする人とか、BGM作る人とか、そういういろんな人がいて、そこから何人か抽出してひとつのゲームを作るみたいなサークルだったんですね。そこでCG担当みたいな感じで、女の子の絵とか、ゲームの素材とかを描き始めたのが大学一年の時か。一年から三年までか。入ってました。入ってたんですけど、ロクなとこはしてなかったんでまったく絵を描いてなかったんでほぼやってないみたいなもんです。で、四年目でサークル辞めてからちゃんと絵を描き始めて(笑)。って感じです。

それはデジタル。

デジタルです。最初はアナログで描いてたかな。アナログで描いてスキャンしてパソコンで色塗るみたいのをずっとやってました。

じゃ今描いてる漫画は当然デジタル。

全部デジタルですね。漫画をアナログで描いたことはないです。

ちなみにイベントなどで色紙とかって描かれます?

色紙も一回しか描いたことないです。人生で。わかんないです。塗り方とかわかんないし。

ソフトは何を使ってますか。

SAIと CLIP STUDIO。 最近買いましたCLIP STUDIO。それまではSAIで漫画描いてました。

気をつけてること/力を入れてること

漫画や絵を描く上で何に気をつけていますか? 何に力を入れていますか?

顔がいい顔を描くことですね。顔のよさが何者にも代えがたいです。そう。技術が追いついてない部分もあるんですけど、どのコマの顔もある程度のクオリティを担保したいなと。顔はめちゃ描き直したりします。いちばん時間かかるし。後から見返すと別に全然よくないなと思うんですけど。描いてる時は顔を一番よくしようと思って描いてます。作画の話ですね。顔のよさの次は背景です。

たろーさんの絵は、顔がいい絵ですね。

正直言ってね、けっこういいと思うんですよ。一枚絵とかはまああまり意味がない絵なんで別にいいんですけど。僕が描いてる絵も意味はないわけです。私の応援の器であって、あれがなにかの意味を持ってるわけじゃないと思ってるんで別にいいんです。それにしても僕がたまに上げる漫画ってけっこういいと思うんですよ。全然いいと思うんですけど、これがなかなか伸びないんですよね。なんでかなと思って。

カラーじゃないからですかね。

別に伸びなくてもいいなとも思ってる一方で、わからんやろお前らみたいな。わかってたまるか! そういうのもある。のでどっちでもいいと思ってる。伸びても伸びなくても。それだけです。ただ理解できる人間に届いてほしいなと思って。

好きな漫画

好きな漫画ってあります?

あんま漫画読まないんですけど実は。でも『二匹目の金魚』描いてる人、panpanyaさんは好きですね。あとは『それ町』、『それでも町は廻っている』。石黒正数さん。彼も好きですね。あとあれだ。道満晴明って人が描いた『ヴォイニッチホテル』っていう短編集なんですけど、短編だけど長編になってるっていう。それは好きです。っていうかあの人の話が好き。

言っていいのか迷いますけど、言いますけどサブカルっぽい感じがします。

サブカルが好きなわけじゃないんですけど、サブカルにカテゴライズされてる漫画が好きですね。たぶん。

少年漫画が上がらないですね。

少年漫画はそんな読まないです。あんまり好きじゃないかもしれないです。最近やっと『BLEACH』を全部読んで、まあ面白かったです。読めば面白いけど、手許に置いとこうとはあんま思わない。面白いですけど。

好きな音楽

好きな音楽、好きなアーティストなどいます?

まあ宇多田ヒカルが一番好きかなあ。最近ライブも行きましたけど。あとは安藤裕子。鬼束ちひろとかガーネット・クロウ、天野月子。そういう女の……暗い女の暗い曲が好きという(笑)。

なんとなく傾向が伺えるようですね。

そう。

宇多田ヒカルのどこが魅力ですか?

宇多田は、高校生ぐらいの時、高校の時いちばん聴いてたのかな。意味がわかんないんですよあんまり(笑)。なんか全然感覚が違いすぎて。曲の感じも人気曲以外は変な曲が多いけっこう(笑)。なに言ってるのかよくわかんない。でも聴いててそれがカッコいいなと思って。当時は。で、宇多田なりのフレーズ、音の作り方みたいなのがやっぱりすごい好き。染み込む。それがずっと好きで。洋楽あんま聴かないですけど、洋楽聴く時みたいな感じがある。J-POPで歌ってることって理解できるというか、知ってる範疇じゃないですか。わかんないですけど。歌詞とかも。宇多田は何を言ってるのかわかんないんで(笑)。洋楽に近いのかなあと。でもそういうのがいいなと思って聴いてます。

歌詞を聴いてるわけではない。

歌詞はあまり聴いてないです。

なるほどー。

聴いてないんですけど、フレーズとしては理解してる。耳には入ってくる。別に意味ないじゃないですかたぶん。宇多田の言ってることとかも全然ブチギレなんですよたぶん。でもそれが音楽としてたぶん当時新しかったらしいんで。わかんないすけど。

好きな本/作家

本は読みますか? 好きな作家とか。

どうだろうなあ。けっこうガッてハマって、何冊も読んで次の作家にいくみたいな感じなんですけど。でも村上春樹が好きなんですよ。アハハ。

(笑)

フフフ(笑)。

村上春樹でこれはよいと思っている作品は。

『スプートニクの恋人』っていうのがあって。『スプートニクの恋人』はけっこう短いんですよね、村上春樹の中でも。で、主人公の男の子が好きな女の子がいて。女の子は仲良かったんですけど、同性愛者になってしまうというか、実は自分が同性愛者であることに、別の女に会って気づいてしまったんですね。で、主人公と女の子はただ友達なんですけど。この女の子と、そのもうひとりの女が一緒にギリシャの島に行ってしまうんです。そこで女の子が消えてしまう。それで主人公の男が捜しに行くって話で。意味わかんない話なんです。どっか行っちゃうんですよ。それを捜しにギリシャの島に行くんですけど、どこにもいなくて。女の子が小説家志望なんですけど、その女の子が書いた謎のメッセージみたいなのがいろんなところに残ってるっていう話です。

なんで消えるんでしょう。

わかんないです。それが、文章が書きたくても書けないみたいな状態に陥ってたんですね、その女の子が。一回消えることによって文章をまた得られるみたいな方向性になってるんでしょうね。たぶん。消えて最後戻ってくるんですけど、むこうで何をしてたかわからないし、どこにいたかもわからない。ヒョイって戻ってくるっていうところで話が終わる。意味がわからない。まったく意味がわからない(笑)。

その話を聞くと面白そう。

面白そう。

スプートニクっていうのはロシアのスプートニクと関係あるんですか?

おっしゃるとおり。そういう会話がありますね。

なんで消えるんでしょうね。

ね。消えなくてもいいのに。

いいですね。

前書いた小説も、ほぼ村上春樹文、村上春樹のパクリみたいな感じなんですけど。パクリってわけじゃない。寄せてますんでかなり。というのも僕がその文体しか知らなかった(笑)。自分の文体とかなくて。初めて前小説書いたんで。小説と言えるほどのものでもないですけど。初めて書いた時にやっぱベースがないと書けねえなって。

好きな映画

映画とか観ます?

偏ってますけど。ホラー映画を。あんまりなんも得られないのがいいですね。

娯楽っぽい。

娯楽っぽい。映画で何も得たくないんで。

アハハハ(笑)。

正直。だって二時間半も拘束されるじゃないですか。その間に勉強みたいな感じになっちゃいたくないなあ。そんな長い間考えたくないしと思って(笑)。そういう社会問題みたいな話とか二時間も考えたくないですよ。いや、よくないんですけど。でもエンタメのバリバリアクションみたいなやつもあんまり観ないんです。それもあんまり意味がねえな(笑)。あんまり意味がない。ホラー映画はビックリするじゃないですか。怖いし。まだそれが得られるからいいかなって。アクションでなんも得られなかった時「これがマックスかよ。これがあと二時間か」みたいなのもやだ。

ホラー映画はなにがいいですか。おすすめのタイトルとか。

最近面白かったのは、なんだっけな。『ディスコード』。ってやつ最近観ました。低予算ホラー映画。これはけっこうよく出来てて。最近だと一番好きでしたね。面白いんですよ。

好きな曲!

サンシャインで好きな曲は?

なんだろうなー。「太陽を追いかけろ!」。

元気な曲が好き?

そんなに好きじゃないんですけど「太陽を追いかけろ!」は泣けるんですよねー。すごーい。泣けるんですよ。泣ける。鞠莉ちゃんが「シャイニー」って叫ぶところがあるんですよ。あそこが……。「ぁーーー っ……!!!」「っっはーーー !!!」(笑)。シャイニーなんですよね。そう。なんていうか実は切ない曲なんじゃないかなと思って「太陽を追いかけろ!」。あんまり歌詞ちゃんと見てないんでわかんないですけど(笑)。その……太陽を追いかけなきゃいけないんだなあと思ってですね(笑)。

もしかして太陽になにかこだわりがありますね。

あるかもしれないですね。ま、輝きのメタファーじゃないですか(笑)。言うならばね。

確かに!

「太陽を追いかけろ!」は太陽に向かってトコトコ歩いてるんですけど、それがいい。よくないですか? 賑やかにトコトコ歩いてるけど、本当に太陽に追いつけるかどうかはわからないんですよ。だから「太陽に向かって歩け」じゃなくて。太陽に向かって焦らなきゃいけないんです。太陽を追いかけなきゃいけない。だから焦ってるんです実は。けど、トコトコ歩いてるんですよ。なんかその、それがいいなあ。そう。

そう。

シャイニー……シャイニーのところでもう。シャイニーなんですよ! あれを最後のライブとかでやられたらほんとにヤバイと思って。最後のライブの最後の曲みたいな。絶対ならないですけど(笑)。アンコールとか、そういうんでやられたらほんとにヤバイです。「太陽を追いかけろ!」ですからね。「太陽を追いかけろ!」なんですよ。

『みなみけ』

アイデアはいつ思いつきますか?

仕事中ですね。仕事したくねーなーって。思いつくんですけど、それをすぐ書けるアプリが会って、立ち上げて箇条書きで書いてる。文字で。後から見返すと意味がわかんない。

ワンシーンが思いつきますか?

あーー 。構造の時もありますしワンシーンの時もあるし、ワンセリフの時も。ワンセリフでも思いついたらもうできるじゃないですか。来た!と思ってポチポチポチって。こういう構造があるなあと思って、最近だとこの構造が好きだなと思った。国木田花丸が津島善子に暴言を吐きすぎて、ついに泣き出してしまう津島善子っていうツイートがあって。めちゃめちゃいいなと思って。で、なんでいいんだろうって思った時に、当然そうだろうなって思っていた人間、あるべき人間がそうでなくなってしまうっていう状況が好きなんだなあと。当然こう返してくれるだろうって思った人間がそう返してくれなかったというか、当然いるべき人間がいなくなってしまったみたいな構造が、いいな(笑)。そうなって初めてその人間がどういう人間だったかっていうのが、受け止めるわけですね。これは百合厨的な発想ですけど。別に百合じゃなくて友達でもいいんですけど。っていう構造なんだろうなと思って。それを書いておいて話が出来たりします。『みなみけ』にそういう話があるんですよ。僕『みなみけ』大好きなんですよ。観ました?

三期まで観ました。漫画も。

千秋が、夏奈がいなくなってしまう夢を見る回があって。朝起きると夏奈が布団に入ってるんですけど、その横にひっついてるんです千秋が。その回がめちゃくちゃ好きで。いるべき、虐げてもいい存在がいなくなってしまう。そこで初めて夏奈ってのは大切な存在だったとわかって。現実の世界で拘束しようとするんですよ。みたいなのがすごいよかったなってことを思い出したんです。そういうのが好きなんだろうなと思って。あるべき人間が……あ、さっきの『スプートニクの恋人』もそうかもしれない。あるべき人間がいなくなってしまう。

劇場版サンシャイン

サンシャインの劇場版の感想を。

山から太陽が出てくる話がすごい好きなんですよ。話っていうかシーン。これがその『ラブライブ!サンシャイン!!』二期一話で山から太陽が出てくる。二期の予告PVでも出てくる。僕初めてそこで『ラブライブ!サンシャイン!!』始まったんだなと思って。マジで。ほんとに。

そこで(笑)。

一期は太陽は山から昇ってないんですよ。ま、常にあったかもしれないけど。そうじゃない。二期で昇り始めた。それが最終話で、太陽が沈んでしまう。そう。

そう。

そう。それが映画の「Brightest Melody」のところで山から太陽が昇ってくるわけですね。太陽ってのは輝きのメタファーなんで(笑)。これはね、本当に感動……感動なんですね。もう最終話の時は終わってしまったと思いましたけど、ここで終わりなんやと、『ラブライブ!サンシャイン!!』はもう。山に太陽は沈んで出てこないんだと。思ってたのがもう一度昇るわけですよ。で、六人でこのままずっとAqoursはまたね、続いてくんだっていうのがあって。ま、最後のライブは九人ですけど。これが泣けるんですね。山から太陽が昇ってくるシーン。

なるほど~。

ぜひ、みなさんも(笑)。山から太陽が昇ってくるシーンを注力して観てください。すばらしい。それがよかった。

最後に

最後に、読者へのメッセージってのを伺ってるんです。面白い一言でももしあれば、まあなければなくてもいいんですけど。

えー、ないですけどー。もっと僕の漫画を見てフォロワーになってくださ~い(笑)。フフフ(笑)。

たろーさん、ありがとうございました!